みやけエコネット

レンジャーからの手紙

2007.9.22

これから島は渡り鳥や秋に咲く花でにぎやかな季節になっていきます。

9月6日に接近した台風9号は、非常に強い風をもたらしました。屋根が飛んだり、15時間以上も停電が続いたり、船が数日間も到着しないなど島の生活に大きな影響を与えました。

アカコッコ館や大路池周辺では数箇所で倒木があり、村道や観察路をふさいだほか、無数の折れた枝がそこら中に散乱しました。中でも大路池の北側の桟橋に続く村道の途中にあった直径1m、高さ約15mのタブノキが根元から裂けて倒れてしまいました。村道沿いのタブノキでは最大級の大きさだったこの木が倒れたことは、今回の台風がいかに強力だったかを物語っています。

台風が過ぎ去ったあとは晴れたり曇ったりの天気が続いています。台風によって地面に落ちた餌を探しているのか、アカコッコやコジュケイなどは、ふだんよりよく道に降りているのをみかけます。アカコッコ館そばの水場には相変わらずオーストンヤマガラやメジロ、シジュウカラなどが見られます。最近ではなんと数羽のカラスバトが訪れるようになりました。間近で見るカラスバトは、その大きさと黒い体からどっしりとした威厳のある雰囲気を感じます。涼しくなってきた9月に入り、イイジマムシクイやホトトギスなどの夏鳥は見かけなくなりましたが、代わりに海岸では長い黄色の足をもつキアシシギなどの渡り鳥が姿を現しはじめました。

長太郎池では、遠く熱帯の地域で生まれ黒潮にのってきた魚たちがよく見られています。ミヤコキセンスズメダイは、黄色の体に光るブルーの線が入ってとても目につきます。1~2センチほどの小さな魚ですが、岩と岩の間やくぼみによく身を潜ませているので探してみてください。

これから島は渡り鳥や秋に咲く花でにぎやかな季節になっていきます。ぜひ三宅島ならではの秋を感じに来てください。

(アカコッコ館レンジャー・みやけエコネットウェブマスター 篠木秀紀/江崎逸郎より)

2007.6.21

三宅島では日増しに気温が高くなり、夏のような暑い日が続くようになってきました。

森では今、野鳥の巣立ち雛が加わって、とてもにぎやかになっています。親鳥に比べて少し色が薄めのヤマガラの巣立ち雛。彼らは毎日のようにアカコッコ館から見える水場や餌場に群れをなしてやってきます。ちょっと頼りない動きながらも、しっかりとエサを採ったり水浴びをする姿は、野生のたくましさを感じさせてくれます。

伊豆岬など海岸付近の草原を散策すると、初夏を彩る草花たちが目立つようになりました。6月上旬から咲き始めたスカシユリはオレンジ色の大きな花を群生させ、訪れる人たちの目を癒してくれます。また、島の花でもあるガクアジサイも満開です。あと少しすると、サクユリやハマユウなどの草花も咲き、いっそう彩り豊かになります。

島の人々は今、湿った西風を受けて成長を始めた苦っ竹(にがったけ)と呼ばれるアズマネザサのタケノコ採りに精をだしています。苦っ竹は昔から島の味覚として、酢味噌や煮つけなどで食べられています。林道などでタケノコ採りの島の方に出会ったらぜひ挨拶をしてみてくださいね。

島の季節は順調に夏へと向かっているようです。季節の移ろいを感じに三宅島の森や海を訪れてみませんか?

(アカコッコ館レンジャー・みやけエコネットウェブマスター 篠木秀紀/江崎逸郎より)

2007.5.7

三宅島の森は小鳥たちのさえずりに包まれています。小鳥たちの見事な歌声を楽しみにきてください!

三宅島の森は今新緑に包まれています。大路池の桟橋から森を眺めてみると、新緑の淡い緑や、深い緑・・・、緑に陰影がでて森の立体感を感じることができます。森のグラデーションがとても美しいです。

森に耳を傾けてみると「シュリシュリシュリ・・・」イイジマムシクイのコーラスや、ミソサザイの文字では中々表現することの出来ない複雑な歌声などなど、森の小さな歌い手たちが見事な重奏で私たちを楽しませてくれます。

肌に吹き付ける風も暖かくて心地よく、森の空気を体いっぱい吸い込んでみると森に溶け込んでいくようなスダジイの花の優しい香りがします。

私はこの季節、大路池の新緑の森でやわらなか暖かい風を受けながら、小鳥たちのコーラスシャワーを浴びているときが一番、三宅島にいる喜びを感じます。

三宅島の森で五感を開放してみませんか?

(アカコッコ館レンジャー・みやけエコネットウェブマスター 山本裕/篠木秀紀/江崎逸郎より)

2007.3.25

今年は、例年よりも早い春が訪れています。野鳥のさえずりに耳を傾けたり、草花を探しに森に出かけてみませんか。

三宅島の森では、早朝から「ホーホケキョッ」とウグイスの大きな声が聞こえるようになりました。オーストンヤマガラの「ツンツンビー、ツンツンビー」というさえずりやモスケミソサザイの体の割には大きく複雑なさえずりも聞こえてきます。ハシブトガラスが巣材を探したり、シジュウカラが巣箱の穴をのぞいたりする様子も見かけられます。

やわらかな陽射しを浴びながら森を歩くと、足元に咲くオオシマカンスゲやシチトウスミレ、ムニンキケマンなどの花に気づきます。カジイチゴの白い花もよく目立ちます。ハチジョウキブシやヒサカキのつぼみも徐々に膨らんできました。アシタバも柔らかい若葉を出しています。

海の荒れている日々は次第に減り、カンムリウミスズメやオオミズナギドリも近海に戻ってきました。東京へ向かう定期船からはコアホウドリの姿もよく見ることができます。

野鳥の春の渡りがそろそろ始まります。例年3月中旬頃にはイワツバメが通過します。3月の終わりになると。ヤツガシラやアマツバメなどがやってきます。三宅島の森を特徴づける夏鳥・イイジマムシクイが渡ってくるまで、あと少しの辛抱です。イイジマムシクイの渡来とともに森は一気に賑やかになり、春本番を迎えます。

(アカコッコ館レンジャー・みやけエコネットウェブマスター 山本裕/篠木秀紀より)

2007.2.13

三宅島はもう春。暖かい陽射しを浴びながら森を散策してみませんか。

立春を過ぎ、三宅島はすっかり春らしくなってきました。

森を歩いていると藪の中から、ウグイスの「ホーホケキョッ」といった大きな声が聞こえてきます。こずえから「ツンツンビー、ツンツンビー」と、のどかに響いてくるのはオーストンヤマガラのさえずりです。ミソサザイやシチトウメジロも長く複雑な歌声でさえずり始めました。日暮れとともに、「ホッ、ホー、ホッ、ホー」と聞こえてくるのはフクロウの仲間・アオバズクの声です。

これから恋の季節を迎える野鳥たち。三宅島の森は次第ににぎやかになっていきます。

島の南部にある大路池周辺で冬を過ごしたオオバンやヒドリガモ、ノスリ、ウソ、アオジなどとはそろそろお別れです。冬鳥は渡去の季節を迎え、代わって夏鳥が渡ってくるようになります。

西風が吹く日は次第に減り、海の荒れる日も減ってきます。オオミズナギドリやカンムリウミスズメの姿をそろそろ見かけるようにもなります。

日当たりの良い林のふちでは、カジイチゴが白い花をつけています。足元にはシチトウスミレがうす紫色の可憐な花を咲かせています。オオシマカンスゲもうすい黄色の花をつけています。釣り竿を後ろに垂らしたようなユニークな花をつけるウラシマソウも咲き始め、ハチジョウキブシのつぼみも次第に膨らんできました。ハチジョウキブシの花が咲けば、春本番です。

今年は例年になく、春の訪れが早いようです。暖かい陽射しを浴びながら、早春の三宅島の森を歩いてみてはいかがでしょうか。

(アカコッコ館レンジャー・みやけエコネットウェブマスター 山本裕/篠木秀紀より)

2007.1.9

晴れた日には、「伊豆岬」に出かけてみては。冬の自然観察のテーマを紹介。

新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

晴れた日には、三宅島の北西部にある「伊豆岬」に出かけてみてはいかがでしょうか。岬から真西に見えるのは新島、南西側に見えるのは神津島です。いずれも三宅島の黒い玄武岩質の海岸とは対照的で白い流紋岩質の溶岩で成り立っている島で、遠くからでも目立ちます。
新島、神津島の後ろ側に見えるのは約80km離れている伊豆半島です。伊豆半島の先には雪をかぶっている富士山や南アルプスの山々を見ることができます。

島の南側にある「大路池」は、冬鳥を観察するのに最適のシーズンを迎えています。60羽を超えるオオバンの群れの他、ヨシガモ、ヒドリガモなどのカモ類を見ることができます。オオバンは、水草を食べるためにしきりに潜ったり、互いに追いかけ合ったりしています。そうした行動を観察するのもバードウォッチングの楽しみの一つです。
池の周囲の森では冬を過ごしているノスリやミサゴなどの猛禽類を観察することができます。この他、マヒワやウソの群れ、クロジ、アオジなどの小鳥類にも出会えるはずです。
また、森の中ではヤブツバキが赤い花を咲かせ始めます。この花の蜜を吸いにたくさんのメジロやヒヨドリが訪れます。くちばしを黄色に染めた鳥たちで森はとても賑やかです。

海岸から海を眺めると、ウミウやヒメウが浮かんでいます。彼らは暖かい三宅島近海で冬を過ごし、春にはまた北へと向かっていきます。
東京へ向かう定期船からは、コアホウドリやトウゾクカモメなどの海鳥、時には、海上で噴気をあげているクジラとの出会いも期待できます。

ひっそりと静まり返った感のする冬の三宅島ですが、森の中で冬を過ごす野鳥たちや春に向けて準備を進めている植物など、自然観察のテーマはたくさんあります。思いがけない生き物との出会いもあります。三宅島の自然を楽しみに、ぜひ島に足をお運びください。

(アカコッコ館レンジャー・みやけエコネットウェブマスター 山本裕/篠木秀紀より)

2006.12.5

冬鳥ウォッチングがおすすめ。三宅島の静かな冬の森を散策してみませんか。

三宅島は西風が強く吹く季節となりました。海上には白波が立ち、荒い波が海岸に激しく打ち寄せています。イソギクやツワブキなどの黄色い花を海岸の随所で見ることができます。

お正月を前に、家の軒先では、ふかしたサツマイモが干してある光景を見かけるようになりました。三宅島の年の瀬を告げる風物詩ともいえるもので、「サツマ餅」を作るためです。このふかした干したサツマイモ、甘くておいしいので、いつもお腹をすかして動き回っている野鳥たちが見逃すはずはありません。メジロ、時にはヒヨドリがこっそりと訪れてはついばんでいます。

オオバヤシャブシやハチジョウグワの葉が落ち、アオノクマタケランやマンリョウの赤い実が目立つ森の中ですが、じっくりと観察していると、さまざまな生き物が暮らしていることに気づきます。

今の時期、特におすすめなのが、三宅島で冬を越す冬鳥たちの観察です。

この冬は、冬鳥が当たり年です。島じゅういたるところで、アカウソやツグミなどの姿を見かけます。アカウソは、「ヒー、フッ」と口笛のような声で鳴きながら森の中を群れで飛び回っています。黒いベレー帽と赤いホッペが魅力的な鳥です。アカコッコ館の水場にもやってきますので、まだご覧になっていない方はぜひお立ち寄り下さい。

照葉樹林の薄暗い森の中で、「チッ、チッ、チッ…」という声が聞こえたら、ホオジロの仲間のクロジかも知れません。淡い黒色をした羽とピンク色の嘴が特徴です。とても恥ずかしがり屋の鳥ですので、観察するにはこちらも忍耐が必要です。服を着こんで、林のふちなどでじっくりと待ちましょう。

島の南部にある火口湖「大路池」にはオオバン、ヨシガモ、ヒドリガモなどが訪れています。オオバンは現在60羽ほど。これから3月頃まで、食べ物となる水草が豊富で、周囲の木々で身を隠すことのできる大路池で冬を過ごします。この他に、池の周辺の森ではノスリやオオタカなどの猛禽類も観察できます。

ひっそりとした静まり返った三宅島の冬の森。時間をかけてじっくりと過ごせば、きっと、新たな発見とかけがえのない貴重なひと時が過ごせることでしょう。

(アカコッコ館レンジャー・みやけエコネットウェブマスター 山本裕/篠木秀紀より)

2006.11.10

落ち葉を踏みしめながら、晩秋の森を散策してみてはいかがでしょうか。

秋の深まりとともに、オオバヤシャブシやハチジョウグワなどの葉が落ち、森の中は次第に明るくなってきます。地面もフカフカとしてきて歩きやすくなります。

三宅島の森では、冬を過ごす小鳥たちが次々に渡ってくるようになります。耳を澄ませてみてください。「チッ、チッ、チッ」と聞こえてくる小さな声の持ち主は、ホオジロの仲間のアオジ。ちょっと薄暗いスダジイの森には、同じくホオジロの仲間のクロジが渡ってきます。木々の樹冠部を群れて飛んでいるのは、冬鳥のマヒワやアトリです。海岸や家の近くなどの少し開けた場所では、ツグミやジョウビタキ、ハクセキレイなどが見られるようになります。こうした小鳥たちを狙って、ハヤブサなどの猛禽類も渡ってきます。

島の南部にある「大路池」の湖面には、オオバンやカモの仲間などの水鳥が渡って来ます。観察する際には、そっと近づいてください。驚かすと、一斉に飛び立ち、岸沿いの樹木の陰に隠れてしまいます。

東京へ向かう定期船は、海鳥を観察するのに面白いシーズンとなります。春から秋にかけてたくさん見られていたオオミズナギドリに変わり、コアホウドリやカモメの仲間、トウゾクカモメの仲間などが見られるようになります。

大気が澄み、静まり返った三宅島の夜は、星空観察には最適です。オリオン座やおうし座のプレアデス星団、条件が良ければ、アンドロメダ大星雲などを肉眼でしっかりと見ることができます。防寒対策をしっかりとして、地べたに寝転がりながら、悠久の宇宙に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

(アカコッコ館レンジャー・みやけエコネットウェブマスター 山本裕/篠木秀紀より)

2006.10.26

渡り鳥、草花、海水魚。三宅島の秋を満喫してみませんか。

モズの高鳴きが森に響くようになり、たくさんの渡り鳥が三宅島に訪れる季節となりました。

島の北西側にある「伊豆岬」は、渡り鳥観察の好ポイントです。南下するムナグロやツバメ、セキレイの仲間などを間近に見ることができます。

朝早くから大群で海を渡っていくのはヒヨドリ。数十羽の群れが「ピーヨ、ピーヨ」と鳴きながら、上下に波形を描き飛んでいきます。運が良ければ、ヒヨドリの群れを追いかけるハヤブサに出会えることもあります。

空中でホバリングしているのは、タカの仲間のチョウゲンボウです。空中で1点にとどまりながら、ホオジロやスズメなどの小鳥を狙っています。クロサギやミサゴ、カツオドリとの出会いが期待できるのも今の季節です。

草地ではハチジョウススキの穂が風にたなびき、ナンバンギセルやワダンが花をつけるようになります。秋が深まるとともに、イソギク、ツワブキなども咲き始めます。森ではスダジイの実が落ち始め、オオムラサキシキブの実が色づきます。

秋は海水魚がもっともたくさん見られる季節でもあります。島の南部にあるタイドプール「長太郎池」では、沖縄や小笠原などで見られる海水魚が今年も黒潮によって運ばれてきています。干潮時刻をはさんで約1時間が観察に適しています。今年は、クロフチススキベラやミヤコキセンスズメダイなどのとてもきれいな魚が見られています。エントリーしてすぐの浅瀬では、ひょうきんな顔をしたカエルウオやクロメジナ、イスズミの群れが出迎えてくれるはずです。10月いっぱいまで水温は大丈夫ですので、安全に留意してフィッシュウォッチングをお楽しみください。

(アカコッコ館レンジャー・みやけエコネットウェブマスター 山本裕/篠木秀紀より)

2006.9.14

夏の名残りと秋を探しに自然の中に出かけてみませんか。

三宅島の森では、行く夏を惜しむようにツクツクボウシとヒグラシが鳴いています。シマクサギ、タマアジサイなどの夏の花はそろそろ終わり、シチトウタラノキやハチジョウイタドリの花が咲き始めます。

秋の訪れとともに、どんぐりの仲間・スダジイの実がこれから徐々に大きくなってきます。スダジイの実はここ数年不作が続いていますが、今年はどうでしょうか。この他に、オオムラサキシキブやシチトウエビヅルの実が色づいてきます。

海岸では、南下するシギやチドリの仲間を見かけるようになります。キアシシギやキョウジョシギ、タカブシギなどが玄武岩質の黒い溶岩の上でひっきりなしに餌を探す姿を観察できます。運が良ければセイタカシギやエリマキシギに出会えることもあります。シギやチドリの仲間は数日間三宅島に滞在し、さらに南下していきます。野鳥図鑑と双眼鏡を片手に、今年の秋はシギやチドリの見分け方にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

海水温度はまだ高く、フィッシュウォッチングは10月の終わりくらいまで可能です。島の南部にあるタイドプール「長太郎池」では、シュノーケルで、ニジハギやミヤコキセンスズメダイ、ソラスズメダイなどのカラフルな魚を見ることができます。ミナミハタンポやクロメジナ、イスズミなどの群れにも出会えます。観察に適した時間は干潮時刻をはさんだ前後約1時間です。その他の時間は、外洋からの波が入ってきますので注意が必要です。安全に十分留意してフィッシュウォッチングをお楽しみください。

(アカコッコ館レンジャー・みやけエコネットウェブマスター 山本裕/篠木秀紀より)

2006.8.1

魅力いっぱい! 夏の三宅島を楽しんでください。

青い海、青い空に白い入道雲。三宅島は夏真っ盛りです。

今、一番のおすすめは、やっぱり海。暑い日差しの中、海にフィッシュウォッチングに出かけてみてはいかがでしょうか。島の南部にある「長太郎池」という大きなタイドプールでは、シュノーケリングで、チョウチョウウオやソラスズメダイ、カゴカキダイ、ニシキベラなどのカラフルな海水魚を間近に見ることができます。黒潮が南の海から運んできたナンヨウツバメウオやミナミハコフグ、トゲチョウチョウウオなどとの出会いも期待できます。長太郎池の他、島内に4カ所ある海水浴場近くでも魚に加えて、イカやエビ、カニの仲間を見ることができます。ぜひ、出かけてみてください。(アカコッコ館では、「長太郎池でよく見られる魚」の展示コーナーをただいま開催中です。よく見られる魚の解説やぬり絵コーナー、3D写真の展示があります。)

海岸から遠くに見えるたくさんの鳥影は、オオミズナギドリです。背中側が灰色、お腹側が白いカラスほどの大きさの鳥です。三宅島の隣りにある御蔵島で繁殖している鳥で、三宅島近海にまで魚を取りにきて、巣で待つ雛の元へと帰っていきます。東京へ向かう船からも間近に見えます。

海岸では、うすい紫色をしたハマゴウや黄色のネコノシタ、白くて大きなハマユウの花を見ることができます。いずれも暑い日差しや潮に強い植物です。

森の中は、あたり一面がセミの声で包まれています。三宅島で見られるセミは、ツクツクボウシ、ニイニイゼミ、ヒグラシの3種類。本州のセミに比べると、ちょっと小さめです。3種類のセミ。声を聞き分けてみてはいかがでしょうか。

(アカコッコ館レンジャー・みやけエコネットウェブマスター 山本裕/篠木秀紀より)

2006.7.1

夏到来! ウォッチングは水場とタイドプールがお勧め。

じめじめとした梅雨が明け、暑い日差しが三宅島に注ぐようになってきました。野鳥たちの子育ては終わり、森では巣立ったばかりのオーストンヤマガラやアカコッコの姿をよく見かけます。

この時期、一番のウォッチングのポイントは、アカコッコ館の水場です。火山の島・三宅島では、降った雨はすぐに地中にしみ込んでしまうため、野鳥たちにとって水の飲める場所や水浴びのできる場所は限られています。数少ない水場である、アカコッコ館の水場には朝早くから、三宅島にすむ野鳥のほとんどの種類が入れ替わり立ち替わりやってきます。

群れでやってくるのはメジロ。3羽ないし、4羽で訪れ、あたりに注意を払いながら「チャパ、チャパ」と水浴びを始めます。オーストンヤマガラやシジュウカラは今年生まれの幼鳥を連れて家族で水浴びをしていきます。1羽でくるのは、アカコッコやタネコマドリ、ウグイス、イイジマムシクイなどです。朝と夕方に人知れず、ひっそりと訪れているのがカラスバト。警戒心の強いカラスバトに出会うのはちょっと難しいかもしれません。鳥たちを驚かすことなく、じっくりと待つことが水場ウォッチングのポイントです。

海岸では、ハマゴウ、ハマオモト、ハマカンゾウなど、夏の日差しと飛び散る潮に強い植物が花を咲かせています。

海の中、タイドプールではカンムリベラの幼魚、カゴカキダイなどカラフルな魚をスノーケルを使って観察することができます。オヤビッチャ、クロメジナなどの群れのほか、キクメイシなどのサンゴの上ではまるでクリスマスツリーのような形をしたイバラカンザシを見ることができます。

夏の三宅島、ぜひ実際に体験してみてください!

(アカコッコ館レンジャー・みやけエコネットウェブマスター 山本裕/篠木秀紀より)

2006.6.22

初夏の三宅島。森も海岸も自然の魅力でいっぱいです。

梅雨入りした三宅島。じめじめとした日が続いていますが、梅雨の晴れ間に歩く森の中はとってもにぎやかです。巣立ったばかりのオーストンヤマガラやシジュウカラ、ミヤケコゲラの幼鳥を親鳥が連れ歩いています。あどけなく親鳥よりいくぶん淡い色をした幼鳥は、餌をねだりながら必死に親鳥についていっています。

「キュルルル、チー…、キュルルル、チー…」とのんびりとしたさえずりがどこからともなく響いてきます。アカコッコです。「ウッー、ウーゥ」と森の中から聞こえてくるちょっと変わった声の正体はカラスバト。姿はぜひ見て見たい鳥の一つですね。ホトトギスも朝から夕方までけたたましく鳴きながら飛び回っています。

三宅島の森を特徴づけるガクサジサイの花が旬です。ハチジョウイボタの花の強烈な香りが漂っています。サクユリがそろそろ咲き始める頃です。

海岸では、スカシユリやハマカンゾウといったユリの仲間、ハマシャジン、テリハノイバラ、タイトゴメなどが揃い咲きです。オレンジ、紫、白、黄といった花が海岸を彩っています。朝夕のウチヤマセンニュウの情緒あふれるさえずりも聞き逃せません。海に目をむけると、オオミズナギドリの大群と運が良ければ、ぽっかりと浮かんだウミガメの姿を見ることができます。

みやけエコネットで情報をつかんで、初夏の三宅島の自然を楽しみに、ぜひ島を訪ねてください。

アカコッコ館レンジャー・みやけエコネットウェブマスター 山本裕/篠木秀紀より

2006.5.23

野鳥たちのさえずりに耳を傾けてみませんか

三宅島は、さわやかな風が吹き渡り、新緑の美しい季節となりました。スダジイやオオバエゴノキの花の香りが風に乗って、森いっぱいに広がっています。子育ての季節を迎えた野鳥たちのさえずりに包まれています。

日の出前のまだ薄暗い時間に、まず最初に鳴き出すのは、三宅島を代表する鳥・アカコッコです。「キュルルル、チー、キュルルル、チー」と、地味な声が聞こえてきます。続いて鳴き出すのが、カラスバト。「ウッ、ウーゥ、ウッ、ウーゥ」と独特な声で、ちょっとびっくりします。次第に明るくなってくると、シチトウメジロやオーストンヤマガラがさえずり始めます。「チョリチョリチョリ・・・」と梢で高い声で鳴くのはイイジマムシクイ。はるか南から三宅島に子育てにやってきた夏鳥です。三宅島を特徴づける鳥の一つ、タネコマドリも「ヒン、カラララ・・・」と大きく張りのある声で鳴いています。一番寝ぼすけなのはウグイス。皆さん、ご存知の「ホーホケキョ」の声が聞こえるのは、かなり明るくなってからです。

野鳥たちのさえずりは、恋の相手を探したり、なわばりを宣言したりと、さまざまな機能を持っています。森の中でじっと立ち止まって、こうした野鳥たちのさえずりに耳を傾けてみてはいかがでしょうか。きっと新たな世界、自然の見方が広がるはずです。

アカコッコ館レンジャー・みやけエコネットウェブマスター 山本裕/篠木秀紀より

2006.4.8

穏やかな春の陽射しを浴びながら、じっくりと三宅島の大自然を楽しんでみませんか。

「チョリチョリチョリ…」と、朝早くからイイジマムシクイのコーラスが森じゅうに響きわたっています。夏鳥・イイジマムシクイの渡来とともに、三宅島の森は一気ににぎやかになってきました。

子育ての季節を迎えてアカコッコやオーストンヤマガラ、タネコマドリなどが活発に動きまわっています。ホオジロやシチトウメジロも朝早くからきれいな声でさえずっています。これから、巣作り、産卵が始まります。

野鳥たちの春の渡りの最盛期は4月中旬から5月中旬にかけて。北上する途中に島に立ち寄るオオルリやキビタキ、ノビタキ、コムクドリなどを観察することができます。フィールドからは目が離せない季節ですね。

森では、タブノキやスダジイの新緑が映え、オオバエゴノキなどの花が咲くようになります。海岸ではハマエンドウの濃い紫色の花やハマヒルガオのピンク色の花が目立つようになります。

タイドプールに目を向けてみると、ミヤケヘビギンポが産卵シーズンを迎え派手な色になっています。オスは、アカコッコのように頭が黒く、体が赤色をしています。体長約4cmと小さな魚ですが、探してみてはいかがでしょう。メジナの幼魚やヤドカリ、カニなどを見ることもできます。

穏やかな春の陽射しを浴びながら、じっくりと三宅島の大自然を楽しんでみませんか。

アカコッコ館レンジャー・みやけエコネットウェブマスター 山本裕/篠木秀紀より

2006.3.7

春を探しに、あなたも森に出かけてみませんか。

西風が強く吹く日もいくぶん減り、陽射しがあたたかく感じられるようになってきました。三宅島の森は、もう春のきざしでいっぱいです。あなたも森に出かけてみませんか。足元には、シチトウスミレがうす紫色の可憐な花を咲かせています。ハチジョウキブシの黄色い房状の花やカジイチゴの白い花もよく目立つようになってきました。ヒサカキはうす黄色の花をひっそりとつけています。

そして、春の訪れを感じさせてくれるのは、なんといっても野鳥のさえずりです。モスケミソサザイは朝早くから、小さな体には似合わないほどの大きな声でさえずっています。日の出の時間頃にはアカコッコがとても活発です。道ばたではミミズなどの餌を探している様子を見かけるようになりました。木のてっぺんあたりでさえずるシチトウメジロやオーストンヤマガラの声にも耳を傾けてみてください。

三宅島で冬を過ごしていたノスリやオオバン、アオジなどの冬鳥はそろそろ北に向かい始めます。今年はいつまで居るでしょうか。目が離せないのも今の季節です。

アカコッコ館レンジャー・みやけエコネットウェブマスター 山本裕/篠木秀紀より

2006.2.15

まだまだ西風が吹き続けている三宅島です。でも、少しだけ春の気配も感じられるようになりました!

まだまだ西風の強い日が続いている三宅島です。波の高い日も続いています。

島の南側にある「大路池」では、オオバン約60羽やヨシガモ、ヒドリガモなどのカモ類が冬を過ごしています。池の周囲の森にはアオジやルリビタキなどの冬鳥が観察でき、天気の良い日には、ノスリが複数旋回しています。運が良ければ、りっぱなオオタカにも出会えるかもしれません。厚手の服を着込んで、双眼鏡を片手に散策してみてはいかがでしょうか。

海岸では近海で冬を過ごしているウミネコやオオセグロカモメなどのカモメの仲間を見ることができます。注意していると、中には白くて大きなカモメ・シロカモメが混じっていることも。探してみてください。

東京へと向かう定期船からは、羽を広げると約2mほどの海鳥・コアホウドリが最も観察できるシーズンです。その他、クロアシアホウドリ、ミツユビカモメなどの姿も期待できます。それから、とっても運の良い人は、クジラの群れに出会える可能性もあります。長時間甲板にいるのはかなり寒いですが、チャレンジして見てはいかがでしょうか。

島内では、わずかながら春の気配も感じられるようになっています。 三宅島の南側にある「大路池」の周りでは、オオシマカンスゲがうすく黄色い花をひっそりと咲かせています。ヒサカキのつぼみが少しづつ大きくなってきました。ガクアジサイの新芽も膨らんできています。シチトウスミレやカジイチゴなどが咲き始めるまであと少しの辛抱です。

アカコッコ館レンジャー・みやけエコネットウェブマスター 山本裕/篠木秀紀より

2005.12.27

三宅島にも冬到来! 西風が強く吹き始めました。

三宅島にも冬到来です。強い風で海には白波が立ち、木々の間をびゅうびゅうと風が吹き抜けていく音が聞こえてきます。落葉樹はすっかりと葉を落としています。火山ガスの影響を受けずに残っている常緑の森もいくぶん明るくなったように見えます。

空気は澄み、晴れた日には伊豆諸島北部の島を始めとして、遠くには、伊豆半島、富士山、そして南アルプスの山並みを見ることもできます。晴れた日の夜空には満天の星。身を切るような冷たい空気の中、夜空にはこんなにたくさんの星があるんだということを、あらためて実感させてくれます。

今年は例年に比べて冬鳥の渡来が遅いようですが、アオジやツグミ、マヒワなどがすでに渡ってきています。まだ、来ていないルリビタキとクロジが揃えば、冬鳥たちは勢ぞろいです。

大波が打ち寄せる海岸では、黒潮が運んできた宝物・漂着物の数々を見ることができます。ゴバンノアシやモモタマナ、ココヤシの種子など、ちょっと奇抜な形をした漂着物を探してみて、遠く南の島へ思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

アカコッコ館レンジャー・みやけエコネットウェブマスター 山本裕/篠木秀紀より

2005.11.24

アオジやツグミなどの冬の小鳥たちが渡ってきました。三宅島にも冬の足音が聞こえてきました・・・。

今年は、黒潮がこの時期になってようやく三宅島にあたり、海水温は上昇し,南の海からの魚も運ばれてきています。フィッシュウォッチングはまだ楽しめますが、海から出てしまうとやはり寒いですね・・・。陸上では吹き付ける風は冷たくなり、落葉樹は葉っぱを落としだいぶ薄着になってきています。

2000年噴火以前には、この時期アカコッコ館や大路池の周りにはスダジイの実(ドングリ)がたくさん落ちていたのですが、今年はまったく見つけることができません。花は咲いていたのにどうしたのでしょう。実になる前に落ちてしまったのでしょうか。ドングリが大好物のヤマガラは冬越しに備えて貯食を進めているようですが、食べ物が少ない今年の冬を乗り越えることができるのかちょっと心配です。

アオジ、ツグミなどの冬の小鳥たちも渡ってきました。他の冬鳥たちもこれからどんどんと渡ってくる頃です。冬はもうそこまで確実にやってきていますね。

アカコッコ館レンジャー・みやけエコネットウェブマスター 山本裕/篠木秀紀より

2005.10.19

秋の深まりとともに、イソギクやツワブキなどが海岸で咲き始めます。三宅島で冬を過ごす鳥たちが次々に渡ってくるようになります。今年の三宅島の秋、話題を提供してくれる生き物はなんでしょうか?

三宅島よりはるか南に向かっていくヒヨドリの群れやツバメが島を通過していきます。秋の深まりとともに、三宅島で冬を過ごす鳥たちが次々に渡ってきます。

大路池には、まずカモの仲間のコガモがやってきます。続いて、オシドリやオオバン、マガモなどが渡ってきます。森では、クロジやアオジ、マヒワ、ルリビタキなどの小鳥類、ノスリ、オオタカ、ハヤブサなどの猛禽類も渡ってきます。

また、珍しい鳥が三宅島に冬越しに来ることもあります。以前には、マガンやコクガン、コハクチョウなどが来たことがあります。今年はどんな鳥が渡ってくるでしょうか。

森では、スダジイの実が落ち始め、オオムラサキシキブの実がきれいな紫色に色づいてきます。草地では、ハチジョウススキの穂が一面に広がり、風になびきます。

海の生き物は、10月でもまだたくさんの海水魚を見ることができます。例年ですと、シマハギやミヤコキセンスズメダイ、ニジハギなど、沖縄やもっと南のサンゴ礁で見られる魚が見られるのですが、黒潮のあたっていない今年はどんな感じでしょうか。

アカコッコ館レンジャー・みやけエコネットウェブマスター 山本裕/篠木秀紀より

2005.9.21

9月の三宅島には秋の渡り鳥たちがやってきます。
今年の三宅島の秋を飾ってくれる生き物はなんでしょうか?

9月をむかえた三宅島の森ではツクツクボウシやニイニイゼミ、ヒグラシなどのセミの鳴き声が騒々しいぐらい森中に響き渡っています。

春から夏にかけて美しい歌声を高らかに響かせていた小鳥たちはほとんどさえずらなくなりました。ちょっと寂しいですね。

秋を間近にして、これからモズの高鳴きが聞こえたり、小鳥類の混群がみられるようになってきます。三宅島で夏を過ごしたイイジマムシクイなどの渡り鳥たちはもうそろそろ南への旅路の準備をしている頃でしょう。代わるようにキセキレイやハクセキレイ、シギ・チドリの仲間など渡り鳥たちが三宅島へやってきて、秋を告げてくれています。

残暑はまだまだ残っていますが、着実に季節は秋へと移り変わろうとしています。

みやけエコネットの書き込みも夏から秋の話題へこれから衣替えしていくと思います。さて、今年の三宅島の秋を飾ってくれる生き物はなんでしょうか?

アカコッコ館レンジャー・みやけエコネットウェブマスター 山本裕/篠木秀紀より

2005.8.25

青い海、水平線に浮かぶ入道雲、黒い砂浜に打ち寄せる白い波。
夏の三宅島の大自然にじっくりとふれてみませんか。

三宅島の森の中は、これまで響き渡っていたタネコマドリやイイジマムシクイなど野鳥たちのさえずりに代わって、あたり一面セミの声につつまれています。
鳥たちはいないのでしょうか。立ち止まって、じっくりと探してみてはいかがでしょう。

子育てを終えたアカコッコやオーストンヤマガラは、羽が抜け変わる季節を迎え、ひっそりと暮らしています。そして、ひとり立ちをしたばかりのシジュウカラやミヤケコゲラにも出会えるかも。

海岸では夏の訪れを告げる、ハマゴウやハマユウ、ネコノシタなどが咲いています。一足早く、秋の渡りを始めたキアシシギなどシギの仲間が見られるチャンスもあります。沖には、たくさんのオオミズナギドリの群れ、そして、運がよければ、ぽっかりと浮かんでいるウミガメも期待できます。

海の中に目をむけると、海の生き物たちが織りなす不思議な世界が広がっています。レンテンヤッコやミヤケテグリなど三宅島を代表する魚や南の海で生まれ黒潮に乗って運ばれてきたミナミハコフグやミヤコキセンスズメダイなど・・・。

さあ、みやけエコネットで情報をつかんで、ゆっくり、じっくり、三宅島の自然を楽しんでみませんか。

アカコッコ館レンジャー・みやけエコネットウェブマスター 山本裕/篠木秀紀より

2005.7.22

貴重な自然の宝庫・三宅島へようこそ!

東京から南へ約180キロ。太平洋の真っ只中にある伊豆諸島・三宅島は、大自然の恵みに満ちた島です。貴重な照葉樹林、島内のいたるところから聞こえてくる野鳥の声、黒潮によって育まれた色とりどりの海水魚、随所に見られる火山地形、潮騒と満天の星…。2000年噴火により大きな影響を受けたものの、三宅島には今もなお魅力ある自然が残されています。2000年噴火災害から約5年、自然は着実に回復し、島での人々の暮らしも再開しました。三宅島は今、再生に向けて大きく変わりつつあります。

三宅島の自然をこよなく愛する私ども「三宅島エコネット・プロジェクト」のメンバーは、三宅島の豊かな自然を多くの方に知っていただき、体験・共有していただくために、当サイトを開設しました。当サイトに参加して、特色ある三宅島の自然の変遷の様子やそこにすむ人々、島を訪れた方からの声にぜひ触れてみてください。そして、情報発信をしてください。
そこにはきっと新たな感動や発見があるはずです。

アカコッコ館レンジャー・みやけエコネットウェブマスター 山本裕/篠木秀紀より