みやけエコネット

ノートテーブルサンゴとアサリの授業

- 三宅高校自然観察授業を体験! -

9月中旬とはいえ、まだまだ暑い三宅島で、高校の生徒さんたちがみやけエコネットを授業に活用するというので、さっそく取材してきました。

都立三宅高等学校は島の南東部、坪田地区の坪田林道のすぐ近くにあります。島内で唯一の高等学校です。現在の生徒数は、1年生から3年生まで含めて36人。そのうち3年生4人と2年生1人が選択性の授業として、自然観察の授業をとっています。毎週火曜日の5時間目と6時間目にあるその授業では、フィールドワークやその観察記録のまとめが行われています。
噴火前から行っていたそうですが、高校再開後、池田雅彦先生、青谷知己先生が中心になり、三宅島の自然を子供たちにもっと知ってほしいとこの授業も復活しました。

取材に行った日は、ちょうどフィールドワークの日。このフィールドワークは1学期から7回行われ今回が8回目。今までは太路池や椎取神社で野鳥観察をしたりしていたそうです。

フィールドワークに出発!

体験記写真午後1時20分、5時間目の始まりに、まずは下駄箱前に集合。池田先生から今日のフィールドワークの説明を受けます。今日は、富賀浜へサンゴ観察。富賀浜は島の南西に位置しています(ワンダーマップでさがしてみよう!AB-4 エリアです)。先生によると富賀浜のテーブルサンゴは伊豆七島一きれいだそう!池田先生、青谷先生の車二台に分乗して富賀浜へと向かいます。

学校から富賀浜までは車で約15分。富賀浜に到着しましたが、今日の海は少しうねりが出ています。

まずは若宮の鳥居の近くで、池谷先生が指差しながら地形の説明を少々。富賀浜は富賀山と同じ根を持ち、海底でつながっています。その海底にある根の右側にテーブルサンゴが群生しているとのこと。もちろんいろんな魚もいて、運がよければウミガメにも出会えるかも?

しばらく海とにらめっこ。そして午後2時10分、波が少し静かになってきました。それでも用心してさらに波の少ない入り江へ移動。 2年生のナツキさんは海辺で別の観察を青谷先生とはじめます。

これが三宅島のアサリだ!

体験記写真ナツキさんは貝と鳥が観察テーマ。海べりの岩に近寄り、貝がいないかどうかさがします。すると、すぐに見つかりました。岩にぴったりといくつも小さな貝がいます。すべらないよう、波をかぶらないよう注意しながらいくつかをへらでこそげ落とします。

「アサリです」と手のひらの貝を見せてナツキさんが教えてくれました。

体験記写真え?でも、普段食べているアサリとは違って貝が二枚あわさっていないんだけど・・とけげんな顔をしていたら青谷先生が助けてくれました。

「これはヨメガカサ(ヨメガカサガイ科)という貝ですよ。この島ではアサリというんです。」なるほどなるほど。

「食べられるんですか?」ときくと、「もちろん。みそ汁にしたり、炊き込みご飯にするとおいしいんですよ」と教えてくれました。

そういえば、はじめて三宅島に来たときに食べたカメノテの炊き込みご飯やみそしるはおいしかったなぁ。三宅島のアサリの炊き込みご飯。う~ん。どんな味がするのか。食べてみたい。

魚がいっぱいでみんなコーフン!

体験記写真 しばらくして午後2時40分ごろ、池田先生たちが入り江の観察から戻ってきました。どの生徒さんも興奮した声です。

「すごい!」
「でかい!見た?あのボラ」
「いや、あのサンノジの群れがすごい」

そ、そんなにすごかったの?

「ホントきれいだったっすよ。マジで」

「水もそんなに冷たくなかったし、サンゴもとてもきれいだったけど、魚が多く見れた。特に大きなボラやオキナメジナ、クマノミ、ウメイロ、ニザダイの群れ。ウミガメはいなかったけどね」と池田先生。みんな大興奮で、目の輝きが違っています。

体験記写真

3年生の4人は「魚」をテーマに自由研究をいっしょにすすめています。

ヒロヒトくんは海も釣りも好き。毎回楽しいこの授業はとって正解!とのこと。

体験記写真コウジ君はこれからもっと海にハマリそう、シュノーケルさえあればいいからね、と声を弾ませます。

ユウキ君も今回の富賀浜観察は面白かった、特にサンゴが印象的だった、と。

タカヤくんもこの授業はのんびりしているから好き、だそうです。

チョウゲンボウが・・・。

体験記写真帰ろうと車に向かう途中、ナツキさんが何かを見つけたよう。鳥です。急いで双眼鏡を構えます。遠くに確かに飛んでいます。大きく円を描くように、岩場近くを悠々と。

「チョウゲンボウですね」と青谷先生。タカ目・ハヤブサ科の鳥で、一般には冬鳥だそうです。最後に鳥の観察もできました。

今年のフィールドワークはこの日でおしまい。これから観察記録をまとめ、研究レポートとし、各自発表します。どんなレポートになるのでしょうか。今日の水中写真なども使われるのでしょうか。

これから、生徒さんたち自らが三宅島の自然の様子をみやけエコネットに書き込んでくれるとのこと。楽しみです。(既に何件か書き込んでもらっています!先生達も!)

また、みやけエコネットの書き込みを研究内容に反映することも予定しているとのことでした。

ぼくもこんな授業があったら学校が好きだったろうなぁ。また、こんな授業も三宅島ならではだよなぁと、少しうらやましく思いながら高校を後にしたのでした。

文:小森岳史(みやけエコネット編集部)


体験記写真

三宅島に行った日:2005年9月13日 天気:晴れ

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